GameFi(ゲームファイ)は、「Game(ゲーム)」と「Finance(金融)」を組み合わせた造語で、ゲームをプレイすることが利益につながります。
GameFiは2024年にさまざまな進化が予想されています。本記事では2024年のGameFiのトレンドについてご紹介します。
GameFiとは?
GameFiは、具体的にはブロックチェーンゲーム全般を指し、その中には「Play to Earn(P2E、プレイして稼ぐ)」というジャンルのゲームが含まれます。
P2Eは主にNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)ゲームやブロックチェーンゲームで使用されます。
P2Eゲームでは、ゲーム内のキャラクターやアイテムがNFTとして扱われ、これらを売買することで利益を得ることが可能です。また、ゲーム内で達成した特定の条件により、報酬としてトークンを獲得できます。これにより、ゲームで遊びながらお金を稼ぐことが可能となりました。このような仕組みは、ゲーム業界に新たな可能性をもたらし、多くの人々に新しいエンターテイメント体験を提供しています。
また、NFTはNFTマーケットプレイスで売買することも可能で、売買差益を得ることもできます。
NFTは、ブロックチェーン上で管理ができるトークンの1つであり、デジタル資産の所有者や取引履歴の管理・追跡を可能にします。
NFTはデジタルアートやゲーム、コンテンツなどに適用されています。今までのデジタルデータは容易に複製可能なものでしたが、NFTは識別子(所有権や取引記録)を含むことで、デジタルデータであるにも関わらず、唯一無二にすることができます。
NFTの仕組みは、デジタルコンテンツの新たな価値創造とその売買市場を生み出す技術として注目されています。
ブロックチェーン技術とは
ブロックチェーン技術とは、データの信頼性を高める分散台帳技術で、取引データを時系列に鎖(チェーン)にまとめて保存・管理することです。
ブロックチェーンは、暗号技術を使ってブロックと呼ばれる取引記録を時系列に沿ってチェーンのようにつなげ、分散的に処理・記録できるようにした自律分散型システムでもあります。
ブロックチェーンは、不特定多数のユーザーが分散してデータを保持する仕組みになっており、改ざんを防ぎやすく、データの透明性が高いという特徴があります。また、不特定多数のユーザーがお互いの情報を記録しているため、システムダウンが起きにくい特徴を持ちます。
ブロックチェーン技術は、ビットコインなどの仮想通貨だけでなく、さまざまな分野で活用されることが期待されています。例えば、カーボンクレジット取引や食品サプライチェーンなどの活用事例があります。しかし、新しいデータの記録・削除に時間やコストがかかるなどの課題もあります。
NFTマーケットプレイス
NFTマーケットプレイスは、NFTを取引できるオンラインプラットフォームです。NFTはブロックチェーン技術を活用したデジタルアセットで、その所有権や取引履歴を追跡できます。NFTマーケットプレイスでは、ユーザーが自由にNFTを制作したり、売買したりできます。
NFTマーケットプレイスは、デジタルアート、音楽、ゲームアセットなど、さまざまなジャンルのNFTを取り扱っています。また、各マーケットプレイスは特徴や強みが異なり、利用者が自分に合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。
例えば、楽天NFTは、楽天プラットフォームでNFTを購入・販売するショップを紹介するサイトです。
楽天NFTでは、様々なジャンルの動画や画像をNFTにしたコンテンツを購入、出品することができます。楽天IDを使って簡単に利用でき、クレジットカードや楽天ポイント、(イーサリアムで決済が可能です。
また、購入したNFTはマイページでコレクションしたり、マーケットプレイスで売買したりすることもできます。これにより、楽天グループのサービスを利用するユーザーは、NFTをより身近に感じることができます。これらの特徴により、楽天NFTはNFTの世界を手軽に楽しむことができるプラットフォームと言えます。
また、Coincheck NFTは、決済利用通貨が国内No.1のCoincheckが運用しているNFTマーケットプレイスで、出品・購入手数料が無料です。
さらに、NFTのレンタルプラットフォームも登場しており、NFTの所有者はNFTを売らずにレンタル料として収益を得ることができ、一方で借り手は市場価格よりも安価にNFTの利用体験が可能となります。
日本国内では、RentaFiやEXAなどのNFTレンタルプラットフォームが存在します。RentaFiは、ゲームアイテムやNFT会員証などの貸し借りを実現しています。EXAは、NFTゲームにおけるNFTの貸し借りの利便性を高めることを目的としており、スカラーシップとレンタルの2つのバージョンがあります。
2024年のGameFiのトレンド
GameFiの主要なトレンドをいくつか紹介します。
1. 多様なセクターでのゲーミフィケーション
ゲーミフィケーションの重要性が増しています。特に、コロナパンデミックによるエンゲージメントとリテンション率の低下、消費者の注意力の減少に対する解決策として、ゲーミフィケーションが注目されています。
2. 市場規模の拡大
ゲーミフィケーション市場規模は、2024年に約1543億米ドルと推定され、2029年までに約4872億米ドルに達すると予測されています。この成長は、スマートフォンとモバイルデバイスの急速な普及、ゲーミフィケーションシステムの認識の高まり、そしてAIや機械学習などの高度なテクノロジーの導入によるものと考えられています。
3. プレイヤー数の増加
2024年までにGameFiのアクティブプレイヤー数は約5000万人に達すると予想されています。
4. 新しいゲームの登場
「Artyfact」、「Sandbox」、「Shrapnel」など、新しいGameFiプロジェクトが注目を集めています。
Artyfactは、革新的なGameFi体験を統合した次世代のゲーミングメタバースです。Unreal Engine 5による最高級のグラフィックスを利用した、バーチャルなゲーミング体験が期待されます。
5. ゲーミフィケーションによる投資の楽しさ
投資の世界でもゲーミフィケーションが活用されています。ゲーミフィケーションによる投資は、金融や投資の教育、そして参加者の行動変容を促すための有効な手段です。
ゲームの要素を取り入れることで、投資の理解を深め、投資行動を促せます。具体的には、ゲームの要素(クエスト、ルール、可視化、報酬)を活用し、参加者のモチベーションを高め、投資に対する理解を深めることができます。
例えば、米国の金融サービス会社LendUpは、ゲーミフィケーションを活用した金融教育コースを提供しています。この教育コースを受講することにより、顧客はポイントを稼ぎ、実際の借入時に利用できる低レート優遇や借入増額などの権利を得ることができます。
まとめ
本記事では、2024年のメタバースのトレンドについて紹介しました。
GameFiはゲームと金融を組み合わせたもので、ブロックチェーンゲーム全般を指し、その中には「Play to Earn(P2E)」というジャンルのゲームが含まれます。
2024年のGameFiのトレンドとしては、多様なセクターでのゲーミフィケーション、市場規模の拡大、プレイヤー数の増加、新しいゲームの登場などが予想されています。また、投資の世界でもゲーミフィケーションが活用されるようになるでしょう。